昨年、起きた事故米事件。
この事件がきっかけで加工用米を主食用米として転売する業者がいることが問題になりました。
これを受けて、農水省は国が取り扱う加工用米の調査に乗り出すようです。
さて、加工用米には農家が直接、業者に販売する分が相当ありますが、
問題は、農家から安く仕入れた中米やクズ米が主食用として出回っていることです。
農民連食品分析センターの調べでは、
2007年11〜12月にかけて、都内や埼玉県南部のドラックストアや、
ディスカウントショップなどで購入した5kg入り2,190円のお米から、
1,250円の超低価格の米まで19点を調査した結果、
クズ米の割合が20%以上のものが5点あり、
そのうち2点はクズ米の割合が60〜70%にのぼった、といいます。
消費者はクズ米を由来とした低価格米と
高品位な一等米を店頭で判別するのは困難ですので、
食味の劣る米を購入してしまうことになってしまいます。
もちろん、それを承知した上で買っている消費者もおられるかと思いますが、
多くの場合は知らないのではないでしょうか?
食の不安が高まる今、異常に安い食品、流通の都合で決まる価格など、
本末転倒な価格基準に惑わされない目を持つことがますます重要になってきています。
こんな時代だからこそ、農家の手に流通を取り戻し、
消費者の立場にたった農業をしていかなくてはいけないのだと山本農園は考えています。
クズ米・・・高品位米の生産過程で使用するふるい網から一番下に落ちたもの、
食用にはならないものとして、格安で売買される。
中米・・・クズ米を再選別することで安価な主食用米として販売される。